スタジオジブリの最新作『君たちはどう生きるか』(2023年)が公開され、宮崎駿監督の見事なカムバックに世界中のファンが歓喜しました。
では、そのジブリ新作に続く次回のスタジオジブリ映画は、一体どのような作品になるのでしょうか?
ちょうど2025年はスタジオジブリ設立40周年という記念の年。ジブリパークのグランドオープンや過去作品のリバイバル上映など、ジブリ熱がますます高まる中、ファンの視点で次回作の行方を徹底予想してみたいと思います。

宮崎駿監督はまだまだ現役!引退宣言なしの真意
まず注目すべきは、前作の完成後に宮崎駿監督自身が見せた姿勢です。
これまで宮崎監督は長編映画を一本仕上げるごとに「もう引退する」と口にしてきました。
しかし『君たちはどう生きるか』完成後、 宮崎駿監督は引退を宣言しませんでした。
スタジオジブリの広報担当・西岡純一氏によると、宮崎監督は「今回は(引退と)言っていない」とのこと。
実際、公開後も毎日のようにスタジオに姿を見せており、次回作への意欲を示しているそうです。
80歳を超えてなお創作意欲が衰えない姿に、ファンとして胸が熱くなりますよね。
さらに宮崎監督は、前作公開後すぐに創作活動を続けていました。
三鷹の森ジブリ美術館の企画展示では、宮崎監督自ら手がけた新作パノラマボックス(立体展示)「ワラワラ」を制作しています。
完成した映画の世界から離れても創作を続けるその姿勢は、「まだ物語を描きたい」という情熱の表れに他なりません。
引退どころか「次の作品を作りたい!」という宮崎監督の気持ちがひしひしと伝わってきます。

関係者インタビューから見える次回作のヒント
では、具体的に次回作はどんな作品になるのでしょうか?
現時点で公式発表はありませんが、スタジオジブリの関係者の発言からいくつか興味深いヒントが寄せられています。
ひとつ目のヒントは、宮崎監督の長男であり同じく映画監督の宮崎吾朗さんのコメントです。
2024年5月、ジブリ美術館の展示会見に登壇した吾朗さんは、父である宮崎駿監督の次回作について質問される場面がありました。
吾朗さんは「それは言わないようにしています」と前置きしつつも、
「過去作ばかりではつまらないから『次回作も作ってよ』と言ったら、それ(次回作の場面)を作っている」と明かしました。そして「昔懐かしい冒険活劇とかを期待しているんですけど、その通りにはやってくれないんだろうな」
と付け加えています。この発言から、宮崎監督が昔懐かしい冒険活劇風の作品に取り組んでいる可能性が示唆され、ファンの想像は一気に膨らみました。
もう一つのヒントは、スタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんの発言です。
2024年初頭、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』がアカデミー賞にノミネートされた際のインタビューで、鈴木Pは次回作について聞かれ「現状、企画は白紙状態」であるとしながらも、「宮崎にもう一度長編映画を作るのは簡単ではない。
だから短編アニメという形も含めて話し合っている」と語りました。
つまり、次回作がもしすぐに動き出すとしたら短編アニメになる可能性もあるようです。
宮崎監督は過去にも短編映画(ジブリ美術館用の『水グモもんもん』や『毛虫のボロ』など)を手がけており、体力的な面を考慮してまずは短編から…という展開も考えられます。
ただし「テーマも話し合っている」という発言もあり、少し時間はかかっても新作の構想自体は着実に進んでいる印象です。
吾朗さんと鈴木さん、二人の言葉は微妙に指し示す方向が異なります。
しかしいずれにせよ、「宮崎監督が次の物語を生み出そうとしている」という点は共通しています。
これらのヒントを胸に、ファンとしては次回作への期待を高めずにはいられません。

次回ジブリ映画は「昔懐かしい冒険活劇」になる?
宮崎吾朗さんの口から飛び出した「昔懐かしい冒険活劇」というキーワードに、多くのジブリファンは心躍らされたことでしょう。
もし宮崎駿監督の次回作が昔ながらの冒険活劇になるとしたら、それはスタジオジブリ映画の原点回帰とも言えるかもしれません。
スタジオジブリの初期作品を思い出してみてください。
たとえば『天空の城ラピュタ』(1986年)は、空飛ぶ城や海賊、少年少女の大冒険という冒険活劇の代表格でした。
同じく宮崎監督の原点には、スタジオジブリ設立前に手掛けた『未来少年コナン』や『ルパン三世 カリオストロの城』といった作品もあり、スリル満点のアクションや心温まる冒険物語が数多くあります。
もし次回作がそうした作品群の系譜に連なるとしたら、ファンとしてこれほど嬉しいことはありません。
「昔懐かしい」という言葉からは、昭和の少年漫画や往年の冒険映画のようなノスタルジックな雰囲気も感じられます。
宮崎監督自身、幼少期に影響を受けた冒険物語や空想科学ものが多いと語っており、それらへのオマージュが新作に散りばめられる可能性もあるでしょう。
古き良き冒険譚のエッセンスと、宮崎監督ならではの緻密な世界観やキャラクター描写が融合すれば、きっと唯一無二の作品になるはずです。
とはいえ、吾朗さんが言うように「その通りにはやってくれない」のも宮崎監督です。
ファンの予想を良い意味で裏切り、ただ懐かしいだけでなく新鮮な驚きを与えてくれるのがジブリ作品の魅力ですよね。宮崎駿監督の冒険活劇が実現するとしても、そこにはきっと現代だからこそ響くメッセージや、これまで描いてこなかった新たなテーマが盛り込まれることでしょう。
古典的なワクワク感と斬新なアイデア、その両方を味わえる作品になることを期待せずにはいられません。

過去作品へのオマージュと新作での進化
スタジオジブリの新作が動き出すたびに話題になるのが、過去作品との比較やオマージュです。
宮崎駿監督はこれまでの作品で、一貫して「少年少女の成長」「自然との共生」「空への憧れ」「人間の善悪」といったテーマを描き続けてきました。
新作でもこれらテーマが受け継がれるのか、それとも新境地を開拓するのか、ファンとして考察が盛り上がっています。
例えば、宮崎作品に欠かせない飛行シーンは次回作でも登場するでしょうか?
『紅の豚』や『風の谷のナウシカ』、『風立ちぬ』など、空を舞台にした物語や飛行機械へのこだわりは宮崎監督の真骨頂です。
もし昔懐かしい冒険活劇を作るなら、空飛ぶ乗り物や雄大な飛行シーンが描かれる可能性は高そうです。
また、強い意志を持つ若い主人公の存在も宮崎作品の醍醐味です。
パズーとシータ、サンとアシタカ、千尋やソフィー――ジブリ映画にはいつも魅力的な少年少女が登場し、困難に立ち向かってきました。新作でも私たちの心に残る主人公像が生まれるのではないでしょうか。
オマージュの視点でいうと、40年の歴史を持つジブリ作品の中から小さな演出やビジュアルのセルフリファレンスがあるかもしれません。
実際、前作『君たちはどう生きるか』でも、過去の宮崎作品を彷彿とさせるモチーフやシーンがあると話題になりました(具体的にはネタバレになるので控えますが…)。
40周年という節目に作られる次回作であれば、ファンサービス的に昔のキャラクターや舞台への目配せがあってもおかしくありません。
例えば背景にトトロのようなシルエットが紛れていたり、かつての楽曲のメロディが劇中にさりげなく流れたりすれば、ファンは思わずニヤリとしてしまうでしょう。
もっとも、宮崎監督は常に「新しい表現」を追求するクリエイターでもあります。
過去の自分に挑戦し、予想を超える作品を生み出してきたからこそ、ジブリ映画はどの作品も色褪せない輝きを放っています。
次回作でも過去作品へのリスペクトを込めつつ、きっと今まで見たことのない映像世界を切り開いてくれるはずです。
オマージュと進化、その両面から次のスタジオジブリ映画を楽しみに待ちたいですね。

スタジオジブリ40周年!広がるジブリの世界とファン熱狂
2025年はスタジオジブリが設立されてから40周年という大きな節目の年です。
この記念イヤーに合わせるかのように、スタジオジブリやその作品世界を巡る様々な催しが行われ、ファンを喜ばせています。
まず、愛知県にオープンしたジブリパークがますます盛況です。
2022年の開園以降段階的にエリアが拡張され、昨年ついに全エリア(青春の丘、ジブリの大倉庫、どんどこ森、もののけの里、魔女の谷)が出揃いました。
特に最新エリアの「魔女の谷」では、『魔女の宅急便』のキキが暮らしたパン屋や、『ハウルの動く城』に登場する移動要塞のような建物など、ジブリ映画の名場面を再現した空間が話題を呼んでいます。
まるで映画の中に入り込んだような体験ができるジブリパークは、ファンにとって夢のような場所です。
40年分のジブリの歴史を体感しながら、「次はどんな世界が描かれるのだろう」と想像を膨らませずにはいられません。
また、過去の名作を映画館で楽しめるリバイバル上映の動きも盛り上がりを見せています。
2025年夏には、スタジオジブリ制作のテレビ映画『海がきこえる』(1993年)が初めて全国の劇場で上映されることが決定しました。
公開当時は劇場で観られなかった作品を大スクリーンで堪能できるとあって、往年のファンも新世代のファンも大注目しています。
その他にも、毎年恒例となった夏の金曜ロードショーでのジブリ祭りや、各地の映画館で行われるジブリ映画の特集上映など、スタジオジブリ映画を振り返る機会が続々と登場しています。
こうした動きはファンの郷愁を誘うだけでなく、「やっぱりジブリ作品って最高だな」と改めて実感させてくれますよね。
さらに各地の美術館やイベントでもジブリ40周年記念展が開催されています。スタジオジブリの歩みを振り返る原画展や、プロデューサー鈴木敏夫さんにスポットを当てた展示(「鈴木敏夫とジブリ展」)など、クリエイターの足跡を辿る企画もファンに大好評です。
これらを巡ることで、スタジオジブリが生み出してきた作品群への理解と愛着が一層深まり、「次はこんな作品を作ってくれるのでは?」と期待が膨らみます。
まさに40周年の今年、ジブリの世界は過去と未来が交錯する盛り上がりを見せています。
過去40年の名作たちを楽しみ尽くしながら、それでもなお満たされないこの気持ち――新しいジブリ映画が観たい!という熱い想いがファンの間で高まっているのです。

おわりに:今後の公式発表に注目しよう
スタジオジブリの次回作について、現時点で明らかになっている情報や関係者の発言をもとに、ファン目線でたっぷりと考察してみました。
宮崎駿監督が引退せず創作を続けている事実、吾朗さんの示唆する“冒険活劇”の可能性、鈴木プロデューサーの語る企画検討中の現状──どれも公式なアナウンスではないものの、ファンにとっては希望の光です。
スタジオジブリ40周年というタイミングで、このように次の新作への期待が語れること自体、幸せなことかもしれません。
これまで私たちに数え切れない夢と感動を与えてくれたスタジオジブリ。
その最新作がどんな物語を紡ぎ出すのか、想像するだけでワクワクが止まりませんね。
長編になるのか短編になるのか、昔懐かしい冒険譚なのか予想外のテーマなのか――いずれにせよ、宮崎駿監督ならきっと我々ファンの心を再び鷲掴みにしてくれることでしょう。
公式からの発表が待ち遠しいところですが、まずはじっくりと噂と期待を温めつつ、過去のジブリ作品を見返したり聖地巡礼したりしながら気長に待ちたいと思います。
そして何より、スタジオジブリの新たな魔法がどんな形で現れるのか、今後の公式発表に注目しよう。宮崎監督とジブリが届けてくれるであろう次の感動に、備えておきましょう!
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